紅葉狩(もみじがり)

晩秋・人事/山野に出かけ、紅葉を愛でること。


こどもの手いつもあたたか紅葉狩  岡田日郎


やさしくて平和な光景に心底ほっとする一句。

子供の手は本当に不思議なくらい、いつもあたたかくて心地いい。

手をつないで歌でもうたいながら紅葉の下をゆく父子。

そういえば、真っ赤なもみじの葉を拾った棒っきれでかき集めながらはしゃぐ息子のスナップ写真があったのを、ふっと思い出した。

幸福な過去はほんのいっときであっても、心をあたためてくれる。


岡田日郎(おかだにちお)1932年、東京生まれの俳人。福田蓼汀に師事。「山火」主宰。多くの山岳俳句を詠む。



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