カンナ

初秋・植物/熱帯アメリカやアフリカ原産の球根植物。高さ1~2メートル、葉は大きく、太い茎の先に赤、ピンク、オレンジ、黄などあざやかな色の大ぶりの花をつける。花期は7~11月頃と長い。


ピアニカを吹く緋のカンナ黄のカンナ  丹沢亜郎


こういう句に出会うと、俳句は韻文である、意味でつくるものではないということをあらためて教えられる。

音楽の宿題なのか、子供が一心にピアニカを吹きつづけている。同じところでつっかえてしまうので、何度も何度もくりかえし、くりかえし吹いている。

窓の外には派手な色合いの大きなカンナの花がいくつもならんでいる。

炎天下でも衰えない逞しいカンナと、太くて力強いピアニカの音色がいつまでもひびきあう。


丹沢亜郎(たんざわあろう)1949-2019年。俳人・ライブハウス経営者。石寒太に師事。




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