三夏・人事/蠅を捕るためにつるす粘着性物質を塗ったリボン。
蠅取リボン蠅の書きたる一行詩 中原道夫
蠅取リボンなんて、とりこわされた父の生家とともにこの世からとっくに消え失せたものと思っていたが、調べてみたら、いまでもしっかり販売されているので驚いた。
となると、「蠅の書きたる一行詩」はまだ津々浦々、あんなところにもこんなところにもぶら下がっているわけか。ほんとかいな。
何度読んでもにやりとしてしまう一句だけれど、この一行詩っていわば蠅の辞世の句なんだよなあ。合掌。
中原道夫(なかはらみちお)1951年、新潟県生まれの俳人。能村登四郎に師事。「銀化」を創刊・主宰。
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